少し前なのだが、防災バッグの非常食の賞味期限が切れた。
それらをたまに消費するわけなのだが、どうしても処理が進まない食品があった。
味噌汁である。粉末を溶かすタイプなんだけどね。
ちっぴーと初めて飲んだ時「これは美味しくないねぇ(笑)」と顔を見合わせたもんだ。
そのあと一、二回飲んだが、飲むのを止めてしまった。
今日、お弁当のお供に、それを久しぶりに飲んでみた。
まぁまぁ、無いよりはいい。
しかし、美味しくはない。
ここで、どこからか声がする。
有事の際には、それすら貴重なのだから、ありがたくいただくべきだと。
旨い不味いなど、防災食に対して言うのは不遜であると。
しかし、ここで僕は思う。
今は有事ではない。少なくとも日本は。
だから、この粉味噌汁を「美味しくない」と思えるのは、食が充実している証。物資がキチンと流通してくれている証なのだ。
この粉味噌汁を飲まないで捨てて、他のインスタント味噌汁や、自炊した味噌汁を飲むこともできる。
ガスや水道も滞っていないのだから。
この味噌汁美味しくないなぁ、と。
僕は思い切り思うよ。
だって、この味噌汁を美味しいと思える時は、平和ではない時、災害が起こった時だろうから。
この美味しくない幸せを噛み締めていいじゃん。
味噌汁は噛まないけど。
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