2019年7月14日日曜日

Lumeto あなたのことを愛しているから

今日は下北沢OFFOFFシアターにて、lumeto「あなたのことを愛しているから」を観劇してきました。

ルメートの主宰、鈴木麻名実は専門学校の同期。
我々がワンマンライブで芝居をしたときに演出をしてもらったこともある。
その芝居がきっかけで、僕はお芝居をきっぱり止められたわけであるが。
「あぁ、役者やお芝居に関わり続けている人には叶わないなぁ…」と思い知らされた瞬間がありまして。
もう役者は気楽には手を出せないと思ったのを覚えている。
養成所を辞めたときみたいに嫌いになったわけではない。

その後、麻名実は戯曲(台本)を書くようになり、ルメートはその麻名実の戯曲を上演する団体であります。
勿論麻名実は板倉麻名実として役者もする。

麻名実が戯曲を書くといったときには、できるのだろうかと思っていた。
音楽もそうだけど、良い古典の作品は沢山ある。
わざわざ二時間くらいの新作を書くということはとんでもない。
僕が書くようなポップスの4分とは圧倒的に違う。
役者としての麻名実しか知らなかったし、それまで戯曲を書いたこともなかったのだから。

ただ、処女作の第一回公演で衝撃を受けた。
そこには劇作家鈴木麻名実がいたのです。
僕は劇作家鈴木麻名実のファンになった。

今回扱う題材は無精子症。
すごく優しい作品で、二三回泣いただろうか。

以前はSEX依存症とか、双極性障害(鬱)を取り扱った戯曲も。
麻名実の戯曲のすごいところは、その勇気のある題材を失礼のないようにしっかり深く作品にするところだ。

過激な題材を使えばウケるだろう、といった浅はかな考え(二流のYouTuberや二流のアングラ劇団のやりそうなこと)はない。

それは依存症、双極性障害、無精子症の人に失礼だということをきちんと知っているからなのだと思う。

そして、そのマイノリティ側というか。
弱者に優しいのがいとおしいのである。

明日千秋楽なのだが、シャイニーズの作品を好きな人は好きだと思うな。
仲間の尾上がテーマ曲を創ってたりもしています。
名前見かけたら気にしてみてください。

僕はね、麻名実より先んじて作詞作曲をしていたから。
創る、ということに関しては少し先輩のつもりでいたんです。第一回公演までは。
麻名実は年下だし、役者であって作品を創っていた訳ではないからね。

ただ。本当に今は一人の芸術家として尊敬しているのだ。
本人にはきちんと伝えてないと思うけど(笑)
シャイニーズ以後、彗星のごとく現れたlumetoに嫉妬しながら今日からまた生きていきます。

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