2019年7月5日金曜日

難しければ良いのか


最近、訳あってカバー曲を練習しております。

かなり昔の曲も弾いてみているのだけど、歌本に載るような曲達、つまり名曲達はとにかくメロディーが素晴らしい。

ビートルズ以後、ポップス音楽は結構変わってしまったと思うのです。
不協和の進行だったり、テンションノートと言われる音を足したり。
つまりは「歪み」や「複雑さ」「意外性」が是とされる部分があると思う。

僕も単純すぎる曲を嫌う傾向があるし、作曲の時にはなるべくアカデミックな発見のできるようなコード進行を入れたくなります。

作曲の本で読んだことがあるのだけど、それは行きすぎると
「テンションバカ」「理論バカ」というものになる。

より複雑なら良い、人の予想を裏切るのが良い…
それは音楽ではなくて、ただのマジックやクイズだと。

クラシックが市民権を得られなくなり、
「みんなの音楽」から
「音楽家の音楽」に成り下がっていってしまったのは、ここに原因がある。
とも書いてあった。
とても思いきったお話しだが、少し一理あるのかもしれない。

僕が最近練習しているのは、ビートルズ以後だが、ビートルズの影響をそこまで受けていないような歌謡曲。
ただ、圧倒的に曲がよい。
そして、コードは5つ位しか使われていない。
こんな少ないコードでよくこんな魅力がある曲になるものだと感心する。

ちなみに「きよしこの夜」の邦題でお馴染みのあの曲はコードがスリーコードと呼ばれる、もっとも単純な構成。
それでもあの聖なる空気が出せる。
僕の好きなクロマニヨンズにはそんな曲がゴロゴロあるし、ツーコードの曲もある。

難しければ、難解なら良い…というのは必ずしも真ならずなのだろうなぁ。

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