昔は黒人と白人の差別が良く分からなかった。
僕は黄色人種である。
部落差別とか、そういったことも日本ではあるらしいと教わった。
しかし、この国はそこまでえげつない差別は無いと思っていた。
しかし、演劇を勉強していったときに
「人間は絶対に変わらないとは言い切れない」ということを学ぶ。
オウム事件であったり
日本赤軍であったり
国民総動員であったり
非国民と呼ばれることであったり
例えばあまりに人が憎ければ人を殺すかもしれない。
盗むことや奪うことでしか生活ができないスラム街で育ったとしたら、僕は本当に盗みをしないだろうか。
借金がかさんで明日の食うものも無いときに、隣の豪邸に入り込まないと言えるだろうか。
所謂「役作り」というものをする時。
その人が何故そうなったのかを理解して、体験できないと、演技は薄っぺらくなってしまう。
別れた恋人を殺す役を演じるなら、その人を殺すほどの気持ちが何故生まれたのか…
必死で深く深く探っていく。
そうすると、必ずそこには必然性がある。
人間ってこういう育ちや、こういう出来事が起こってしまうと、こうなってしまう「のかもしれない」と想像していく。
「ヒトがそうなる理由」を見つけていくのだ。
今日ね。
大阪のバンドマンの人が楽器屋から出てきたときに
「感染るから寄らないで❗」って、言われたという記事を見た。
非常に悲しくなった。
だが、その言葉を発した人間にも何か理由があろう。
ただでさえ道楽をやっていると思われがちな演劇人や音楽人。
普段から冷たい言葉を投げ掛けられること、僕にもあるんですよ。
金にもならないことやって、何やってんだって、さ。
でも、僕が演劇や音楽をやってなかったら。
「あんなもん止めておとなしくしとけよ」
って言ってるのかもしれない。
事実、花見の自粛には
「家で大人しく飲んでろ」って思った(笑)
でも、花見を楽しみにしている人からしたら
「ふざけんなよ」って話な訳でしょう。
少し世の中が混乱しているなって感じるね。
ヒトの、本性が剥き出しになっている気がする。
しかし、明日僕もそうなるかもしれない。
「あんなこと言う人の気がしれない」って言うのは簡単だけど。
そうなってしまうのを理解して。
それはダメだよって言える人でありたいよ。
理想だけど。
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