今日は年度末。
人事異動があった。
それに昇進もあった。
いつも仕事だけになってしまうみんなの顔も、今日は少し違った顔が見える。
お世話になりました、これからもお元気で。
そんな言葉が飛び交う職場は、いつもより少しあたたかかった。
僕が本当にお世話になった皆さんも異動される。
そんな中、僕も動き出していることを思い出した。
最近は喉の不調もあり、なかなかメンタルが上向かなかった。
流しの研修に向けて、ずっと黒い気持ちが消えなかった。
やっと今日その正体がわかった。
いつしか僕は、楽しむことを置いてきてしまったんだなと。
大学生になった時も
周りについていこうとして、引きこもった。
寿司屋で店長になった時も
店長らしくしようとして、鬱になった。
青年座の研究所にはいった時も
演劇人になろうとして、演劇を嫌いになった。
そして、今度は一人前の流しになろうとして、怖がっている。
何者かになろうとして、
そうして足りないものを見つけて、
無理だと諦める。
欲しかったものが手に入りそうな時。
こんな僕ではダメだと、不合格を与える。
僕はそんなことばかりだ。
ただ、結婚や、出産。
それらは本当にどれだけ苦しくても手放さなかった。
そうさせてくれてありがとうと思っている。
ステージに立つということも、広い意味で手放さずにいられていることの一つだ。
僕はその時間を広げてくれるギター流しというものを見つけて、ワクワクして、眠れないぐらい希望を持って生きていたはずなんだ。
やっと手に入れるもの。
それを自分のメンタルだけで手放したくない。
好き勝手楽しんでしまえよ。
なろうとするな。
それは理想の自分なんかじゃない。
◯をもらいたいだけの偶像だ。