チラシを配る人

 最近毎日、最寄り駅に立ってチラシを配っている人がいる。

選挙のときにはそういう人は沢山いる。

しかし、政治絡みではないのだ。

ちなみに、宗教でもない。

配っている声を聞くと、どうやら洒落た焼肉屋さんか小料理屋さんのチラシのようだ。

「○○の近くに今度オープンしますので是非お越しくださーい」と言いながら配っていた。

僕も路上ライブ等をしていて痛感するのだが、基本的に路上を歩いている人は99%そういうことをしている人に興味がない。

当たり前だ。

みんな忙しいしね。

そういう大多数に向けて、どうにかして興味を持ってもらえるように奮闘するわけだが。

僕がその小料理屋さんに興味を持ったのは、朝と夕方必ずチラシを配りに来ていることだった。

僕が電車を使うのは8:00前。

オープンの支度とかも沢山あるだろうに。

逆に帰る時は18:00～19:00くらいかなぁ。

両方の時間に必ずいるのだ。

そして、感動したのは「○○の近くに今度オープンしますので…」と必ず言いながら配っていること。

実は僕の家から近いし、ほぼ毎日その台詞を聞くと嫌でも覚える。

ただ、配るだけでは印象に残らないし、そもそもほとんど受け取ってもらえないからプロモーションにならない。

○○の近くに小料理屋ができるという情報は少なくとも受け取ってない僕にも残った。

素晴らしいなぁと思ったのです。

チラシ配りのバイト君ではここまでの配り方はできないだろう。

その人にも生活がかかっているからな。

感銘を受けて、出会って四回目にして、チラシを僕から貰いに行きました。

営業するってこういうことなんだ。

自営業をするということはこういうことなんだなぁ。

沢山のことを学ばせていただきました。

路上ライブをするときにも、看板とか名札とかフライヤーとか用意せにゃあかんねぇ(笑)