ここではないところへ。
そう思って飛び出した夜。
だけど、何処へ行けと言うのだろう。
この街の店は大体閉まっているし、飲み屋に入るのも違う気がした。
何処へ行っても、僕を迎え入れてくれるところはない。
ましてや、人もいない。
独りを感じた時間がとても怖くなった。
独りでいいと思っていたくせに。
あまり設置されていない、数少ない街灯がある。
灯りが欲しくて、虫のようにその下に行った。
そこだけは、僕をおかえりと言ってくれた気がした。
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