ライナーノーツも今日で終わり。
いがぐりロックの時にまたやりたいなぁ。
最後はびいだまマーチ5曲目「エントロピー」です。
この曲が生まれて、僕のソングライター人生はひとつまた変わりました。
歌い手、「松下直樹」という男がいます。
僕は最初その男のことが苦手でした。
Zeppでライブをしたこともあるその男は、何かスカしていて、まぁ、勘違いされやすい男なんです。あまり表情も動かないし、クールに見えるし。
仲良くならないまま、なんか、苦手だったんです(笑)
しばらく経つとその子がバンドを解散して、久しぶりにライブをやるという話を聴く。
確かゆきんこさんの企画だったと思う。
取り立てて興味はなかったけど、その日の松下直樹が素晴らしく「生きていた」。
後から聞いた話では、鬱を患って、ずっと歌えてなかったんだって。
その復帰ライブを僕は観たんですね。
俺なんかが歌っていいのかって気持ちを圧し殺しながら、松下は真っ直ぐに歌っていた。
僕はその姿に涙が止まらなくて。
その姿をとにかく美しく感じました。
逃げてない感じ。
そのあと、急に仲良くなったよ(笑)。
曲はギターをいじってたら、メロディとコード進行がなんとなくできていたんです。
それにあう歌詞もなんとなく。
音楽用語でクリシェっていうんですけど、コードの一部分を動かしていく作曲技法はシャイニーズとしても新しかったし、朝風呂のようにずっと同じコード進行が続く。
でもこの「ずっと同じ」に、引っ付く歌詞ができなかった。
この作りかけの曲が「できそうだ」と思い、詩を完成させました。
松下の弱さと僕の弱さが重なりあって。
今これを書かなければいけないなって。
今も皆さんに愛される曲になりました。
ぼくはえんぴつという曲が良くできた曲で、えんぴつが好きですって声を良く頂くんですけども。
エントロピーもそんな位置にいけてる気がします。
ちなみにエントロピーとは、物理学の用語です。調べても意味分からないと思う(笑)
レコーディングは、他の曲ほど苦戦しなかったような印象があるけど、覚えてないですね(笑)
多分レコーディングのはじめの方にレコーディングしたんだと思うけど。
メインボーカルがちっぴーなので、そこも苦戦してないと感じる理由なのかも。
聴く度に良いボーカルだなぁと感じます。
この曲が作品として遺せて良かった。
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