2021年7月14日水曜日

ダンスの差

 今日はディズニーランドに行ってきた。

合間の休みに弾丸ツアー。

道中眠かったけど、とても楽しかったね。


美女と野獣、ベイマックスなど、新しい乗り物、アトラクションの抽選にも結構当たり、非常に気を良くして帰ってきた。

いつも失礼ながらお金のことは気にしてしまうけど、行ったら行ったで満足させるこのテーマパークは本当にすごいと思う。


で、今日一番感動したお話。


クラブマウスビート、というダンスショーを観た。

キャラクター達が歌いながら踊ってくれるショーだ。

まぁ、よくある形態ではあるだろう。


ただ、今日はそのダンスに目を奪われてしまった。

いつもはね、キャラクターと、アンサンブルの人間のダンサーさんとの違いを楽しんでいるのですが、今日は違った。


キャラクターのグーフィーのダンスに釘付けになってしまったのだ。

というのも、ショーなのにグーフィーのダンスは何とも下手なのだ。


グーフィーはおとぼけキャラ。

そのグーフィーがキレキレのダンスをしてしまってはキャラクターが崩壊してしまう。

ただ、下手なりにも明らかにダンスの軸がしっかりしている。

あー、キャラクターに合わせて演出してるんだなぁというのが、ダンス素人の僕にも分かった。

あえて、下手なのだ。


まず、その下手なのを、上手くやっているグーフィーの力量に釘付けになった。

そうするとどんどん各々の個性が分かってくる。

ミッキーは明らかに主役でサマになるようピシッと。

ドナルドは元気ハツラツに。

当たり前だがミニーやデイジーは女の子らしく。

キャラクターが主役なので、でしゃばりすぎずアンサンブルに徹しながらも煽ることを忘れない人間ダンサー。

良いなぁ。


そして最終的に度肝を抜かれたのは、老婆の魔女のダンスだった。

おどろおどろしい風貌で、踊っている老婆のダンスは少しずつタイムが遅れている。

老人っぽい。

しかし、とある見せ場では「悪役」めいた、手数の多いダンスを披露していた。

もう、言葉に出せないんだけど。

老人の動きも、ボスキャラっぽいカッコ良さも同居させていた表現に僕とちっぴーは唸った。


キャラクターは表情が変わらない。

だから、身体表現が全て。


とても音楽にも通ずるなぁなんて思いながら、感動して会場を後にしましたとさ。


演劇の勉強をしていた時に恩師に言われた言葉。

「いい声を出そうとするな」と。

カッコつけるなってことかな。


いい声なんてのは、表現方法の一個に過ぎないんだから。

汚い声を使った方が優れた表現になるときもある。

だから、自分の「いい声」に甘えてしか芝居ができない役者になるな、というお言葉だった。

声優志望のヤツがよく出されてたダメだったなぁ。



グーフィーの下手なダンスも表現。

キレキレのダンスも表現。

少し遅れて踊る老婆のダンスも表現。


完璧なタイムで、間違えないダンスが正しい訳ではない。

それは一つの選択肢だ。


そんなことを考えた昼過ぎ。

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